労力をかけずに妻がご機嫌になる魔法の家事 ストレスフリーのための全課題

◆ 究極の重ね技を、妻たちはこなしている   20121107_topics292x292

共働きで子育て中の女性が一番大変なのは朝の時間帯です。限られた時間の中で、家事をして子どもの面倒をみて、身支度も整えなければなりません。妻たちは究極の「重ね技」をしているのです。

この多忙を極める時間帯に妻に手を添えられる夫はとても感謝されるでしょう。子どもに食事をさせる、保育園の持ち物を準備する、洗濯を引き受けるなど、やれることはいろいろあります。

次に忙しいのは子どもが保育園から帰ってきて寝るまでの時間帯です。ときには残業を早めに切り上げて帰ってきて、子どもをお風呂に入れる。これだけでも妻は大変助かります。

平日はどうしても家事参加が無理であれば、休日に家事や育児に関わってみてください。「子どもの面倒は僕がみる。君は好きに時間を使ったらいいよ」と声をかけてみましょう。小さな子どもがいる女性はゆっくりお茶を飲む余裕もないので、大いにリフレッシュするはずです。

お気づきのように、「何をどれくらいやるか」以上に「どのタイミングでやるか」が重要です。妻が最も大変な時間帯に、その負担を分かち合う。もしくは、自分が肩代わりすることで、妻にまとまった時間を提供する。「ちょっとした気配りで大きな効果」となるポイントです。

次に「何をやるか」です。ここでは妻の得手不得手を知っておくことがポイントになります。あなたの妻は料理が得意だとします。少ない予算で上手に買い物をしておいしい料理をつくってくれる。素直に感謝して任せましょう。そのような妻に、お金も時間もかけた「男の料理」をつくってもあまり効果はありません。

それよりも、妻が苦手な家事で自分ができそうなものからトライしてみることをお勧めします。例えば玄関の掃除、片づけ。「散らかっているなあ……」と思ってもついつい家の中の膨大な家事に気を取られてしまい、玄関までは手が回らないものです。休日などを利用して、出しっぱなしの子どもの道具を片づけたり、土間のタイルまで掃除がしてあったら、喜んでもらえると思います。

img_73173fd75fd643e955bcbfb92f42841f39790片づけが苦手という女性は意外と少なくありません。一方の男性は「自分の仕事」にしてしまえば、凝り性な一面を発揮することもあります。自分が得意なことは楽しく続けられて上達するものです。家族から感謝されるとさらにモチベーションが上がる。いい循環に入ります。

妻が単調で「面倒~!」と思う家事を積極的に引き受けるというやり方もあります。洗濯物を収納するのは短時間で済んでも、たたむ作業は時間がかかって面倒なものです。たたみ方さえわかればテレビ番組をみながらでもやれる家事なので、不慣れな男性でも臆せず関わってほしいと思います。

子どものいる共働き家庭を前提にお話ししてきましたが、子どものいない共働き家庭、専業主婦の家庭でも同じです。

妻がどの時間帯が大変なのか、どんな家事が苦手なのかよくわからないという男性には、ストレートに聞いてみることをお勧めします。

かつての日本人女性には「すべての家事を立派にやらなければ主婦失格」といった価値観が根強くありました。しかし、現在の若い共働き女性にはそのような意識は希薄です。

例えば衣類のたたみ方一つにしても、女性は細かな決めごとをしている場合があります。そこに夫が新規参入すると、妻も「ちょっと雑だけど、意外と問題ない」といった気づきを得ることもできます。またお互いのノウハウや工夫を話すことで、夫婦の会話の幅が広がるきっかけになることでしょう。ある程度のやり方の違いは許容し合い、お互いに感謝の言葉を口にすることが円滑な家庭生活を送る最大の秘訣です。

プレジデント オンラインより 旭化成ホームズ 共働き家族研究所所長 入澤敦子 構成=大宮冬洋

   

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